桝の種類
桝とは、土木建築で使用される水を溜める為の直方体又は円筒形状のものです。使用される箇所や用途により、様々な名称のものがあります。
建築分野の桝
- ・雨水桝 雨水を集水するためのものです。
- ・汚水桝 し尿を含む、生活排水(汚水)を溜める為のものです。
- ・公共桝 最終桝とも呼ばれ、雨水、汚水などの敷地内から流れる全ての排水を集める役割を果たします。
道路分野の桝
- ・集水桝 側溝内を流れる道路の表面排水(雨水)などを集める機能を有しているものです。ゴミや泥なども集める機能を持ちます。
- ・接続桝 水路の方向を変えたい場合、水路勾配を変化させたい場合などに用いられます。
汚水桝
桝底に流出孔が設けられており、一カ所に集められた汚水を下水道本管に流し込む施設です。
汚水桝の役割
本桝に一旦汚水を集める、下水道への流出量を調整することで下水道や各施設のオーバーフローを抑制します。
汚水の処理方法として一般的なのは、公共下水へ流す方法と浄化槽を使用する方法です。浄化槽を使用する場合には、汚水桝から浄化槽へ汚水を流し、雨水管等へ最終排水します。汚水桝は、どちらの場合も必要となる重要な施設です。
汚水桝のイメージ図
雨水桝
屋根から雨どいを伝って集まってくる雨水を排水する為の雨水管に設置する桝です。雨水の最終処理方法は各自治体により設けられるルールに基づき、その方法は様々です。
雨水桝の役割
・外構へ流出させる
・雨水管へ流出させる
・浸透桝を設置し、土中へ浸透させる
桝の側面に穴が空けられている浸透タイプのものと、非浸透タイプのものがあります。浸透タイプは、溜まった雨水を地中に浸透させることで処理しますが、非浸透タイプは主に下水道に流れるように排水管が設置されています。
3つの雨水桝の種類
集水桝
道路の雨水などを貯留させる機能を有しているものです、多くは側溝の途中に設けられています。側溝内は雨水と共に、泥やゴミ、落ち葉なども入ってしまい、この集水桝は側溝よりも管底を深くすることで、それらを溜め、側溝の水が詰まってオーバーフローすることを防止する役目も担っています。(この水路底と桝底の高低差を泥溜高と呼ぶ)
集水桝の構造図
集水桝の写真
接続桝
水の流れる向きや勾配を変えたい場合、または側溝と排水管など水路断面を変えたい場合に接続桝として使用します。特に複数の側溝からの水の合流がある箇所は、当然水も多く集まりますので、桝が無いと水が溢れてしまいます。
水路角度の変更