集水桝とは
集水桝とは側溝などと併設され、水を溜めこむ施設です。
何故集水桝が必要か?
道路の側溝は、道路表面に溜まる雨水の排水や、民地の用水・排水路として設けられます。その形状は様々で、U 字溝、L 型側溝、可変側溝などがあります。屋外施設となりますので、当然水以外にもゴミや砂・泥、落ち葉などが側溝に集まってきます。集水桝を設置する目的としましては、側溝の水のオーバーフローを防ぐのが目的となります。多くは配管や排水と、多岐にわたる側溝の合流地点に設けられています。その合流地点において、水が一時多く集まることになりますので、四角形の水を溜められる施設がないと側溝から水があふれてしまいます。
また、前述したように側溝には水と共にゴミなどが流れてきます。それを桝に集められるようにすることで、側溝の詰りが発生しないようにする役目も担っています。
街で見かける集水桝
集水桝の役割のイメージ図
基本構成
集水桝は一般的にコンクリートで構築されます。一般的には無筋構造物で構築されますが、大きさや使用条件により、有筋構造物となる場合があります。桝の蓋は道路表面の雨水を水路へ落す為、グレーチングという網目状の鋼製蓋を使用することが一般的です。
また、蓋を設置する為に鋼製の受枠を併せて設置します。グレーチング蓋の仕様により、受枠の構成も変わってきます。主には開閉式といい、グレーチングの片側をピン等で通し、片側開閉出来るようにするものと、ボルト固定といい、容易に開閉が出来ないようにボルトで固定してしまう構造のものがあります。ボルト固定式の場合は、受枠にナットが取り付けてあったり、ボルトが立ち上がっているものがあります。
集水桝の構造
開閉式グレーチング
どこに使われるか
①集水→排水機能
側溝内に流れる水を集める(集水)機能と、そこに集まる水を最終排水する機能を必要とされる箇所に設置されます。側溝よりも水路底を低くすることで水を貯水する機能を持たせ、水のオーバーフローを防止します。
②側溝の接続として
縦断側溝に流れる水を、道路の反対側に流したい場合などに、側溝角度を変更する役割を担い接続桝として使用されます。また、側溝と排水管など、別構造の水路を接続する目的でも使用されます。
③側溝の角度変更として
側溝の角度を変えたい場合に、②と同様接続桝として使用されます。側溝断面は桝に対して斜めに当ることになり、水路の接続断面は大きくなるため、この場合は長方形型や一回り大きな集水桝を使用することが多いです。
集水桝の使用箇所イメージ
集水桝の問題点
集水桝は一般的に現場打ちにて構築されます。工事現場の状況に合わせて自由に形を構築できることに、現場制作のメリットがあります。
【工事作業での問題点】
- ・職人不足による製作人員の確保難
- ・少数生コンの使用による、材料費の割高
- ・現場作業が長くなるため、工期に影響する。
- ・型枠廃材の処理
- ・天気が作業の進捗に影響する
【設置後の問題】
- ・側溝よりも桝が大きい為、見た目が揃わない。
- ・道路へ桝がはみ出す場合、車両通行により天端部が劣化する。
二次製品化のメリット
集水桝を二次製品化することで、工事作業や設置後において、様々なメリットがあります。
※二次製品とは・・・製造工場であらかじめ作られたもの
【工事作業でのメリット】
- ・現場で製作することが無くなるため、工期短縮できる。
- ・取扱いに置いて、熟練工を必要としない。
- ・工場製品である為、品質が安定している。
【設置後のメリット】
- ・側溝幅と桝の幅が揃えられる為、すっきりした道路になる。
- ・耐久性も向上する為、桝の損傷が減少する。
【設置後10年経過】
- ・耐久性が非常に高く10年後も劣化はほぼみられません。
集水桝の二次製品
集水桝の二次製品には、色々な種類のものがあります。
【二次製品の特徴】
・現場打ち規格のものを、そのまま工場製作したもの
・耐久性を高め、少型化したもの
二次製品
集水桝の二次製品による問題解決
集水桝を二次製品化する事で、
①生活する私達
②施工する施工業者様に、様々なメリットがあります。
【外フラットマスのご紹介】
外フラットマスを使用した問題解決のご紹介です。現場打ちで発生する様々な問題をこれ1つで解決することが出来ます。
外フラットマスは底無製品です。現場にて水路高に合せてインバートコンクリートでマス底を構築していただきます。